USAGIYA

USAGIYAは、昭和20年創業の老舗茶店吉川園を引き継ぎ、2014年に北海道旭川市で創業した日本茶ブランド。創業以来、デザインパートナーとして参画し、継続的なブランディング、トータルデザインを行なっている。「日本茶との新しい付き合い方をデザインする」という思想の元、単なる日本茶販売、カフェ事業の領域を超え、モノからコトへ、所有から共有へ、価値観が変化するこれからの時代にふさわしい「体験」を創造、提供することを目指している。

Outline

Partner Client (Branding)
Japanese Tea Brand
2014 –
usagiya-tea.jp

Credits

Client: USAGIYA Co., Ltd.
Brand Direction: Kazuki Murata
Design: Kazuki Murata
Copywriting: Kazuki Murata
Coding: Kazutaka Paterson Nomura
Photo: Ikuya Sasaki, Kazuki Murata
Hair Make: Yuri Tsushima
Model: Rina Tokumura

Graphic & Photo

旧来の「筆文字・緑・茶畑」に頼った日本茶の世界観は、現代の暮らしのシーンには似合わない。これまでの日本茶像に縛られず、現代の暮らしにすっと溶けこむ存在を目指し、ミニマルで主張を抑えたデザイントーンで基本となるシンボルマークやブランドカラーを設計。それらを、パッケージ、ショッパー、ボトル、カップ、カタログ、メニュー、ポスター、サインなど大小様々な媒体にトータルで展開。

 

地方発の小さなブランドだが、一貫したデザインを大切にすることでブランドイメージを積み上げ、コモディティ化の激しい日本茶の世界において大きな差別化を図っている。さらに、直感的なブランドイメージの表現を目的に、フォトグラファーの佐々木育弥さんを中心としたチームを結成。モデルに徳村里菜さんを起用し、よりスタイリッシュな新たな日本茶の世界観を表現している。

Store

USAGIYAデザインの総合力が最も発揮され、日本茶を通した新たな体験を発信、提供する拠点である直営店舗(旭川本店、江別蔦屋書店、札幌パセオ店)のデザインは、USAGIYAにとって最も大切な要素のひとつ。モルタル、ガラス、ウッド、スチール、ステンレスとそれぞれの素材が持つ美しさを適材適所で活かした、ミニマルでクリーンながらも優しさのある店舗デザインを展開している。

POP-UP & Collaboration

日本茶の世界を広げるため、期間限定のPOP-UPストアや他業種とのコラボレーションも積極的に行なっている。中でも、札幌駅地下のショッピングゾーン「パセオ」で行なったPOP-UPストアは、壁に並んだ蛇口を開けることで全12種類のお茶を自由に試飲できる「お茶の出る壁」で大きな話題を呼んだ。街ゆく人が能動的に興味を持ち、思わず体験してみたくなるエンターテイメントへと試飲のスタイルを昇華させることで、呼び込み型の従来の試飲のスタイルを大きく覆した。

 

その他、旭川地域の基幹産業のひとつである「旭川家具」をはじめ、国際家具デザインコンペティションの「IFDA」、デンマークの世界的テキスタイルブランド「Kvadrat」、東京から世界へ優れたデザインのプロダクトを発信する「KONCENT」、代官山に続き全国2店舗目の蔦屋書店である「函館蔦屋書店」など、グッドデザインやライフスタイルを提案する様々なブランドとのコラボレーションやPOP-UPを通して、日本茶の世界を広げている。

USAGIYA TEA BOTTLING

日本茶との新しい付き合い方をデザインするUSAGIYAの象徴が、定額制のお茶のボトリングシステム「USAGIYA TEA BOTTLING」。オリジナルデザインの専用ボトルとティーパスポートを直営店のほか、全国に拡大しつつあるパートナースタンドにお持ちいただければ、30日間1,000円の定額制で15種類のお茶を何度でも楽しめるシステムだ。各店舗やティースタンドを「パブリックな茶の間」と捉え、日本茶を通したコミュニティの形成を目指している。